クリスティー・シェン『FIRE 最強の早期リタイア術 最速でお金から自由になれる究極メソッド』2020年3月
ウチの子はこの本を読んで目の色が変わりました
私事ですが、うちの子は今年大学受験をおえました。
うん十年前の僕は、もう勉強オワリって気分で好きだったサイクリングに出かけました。
ところが、うちの子はプログラミングを勉強したいと言い出したのです。
決められた科目の丸暗記ではなく、役に立つことをやりたいと思ったようです。
僕は少し勉強方法をアドバイスしたくらいでしたが、独学で勉強をすすめていました。
そんなうちの子がこの本を読んで、なんだかすっきりとゴールを見通せたようでした。
不安感を強く感じている分、ゴールに向かう力は強い
現代日本の子供たちは、少子高齢化の重しを背負っています。
これはほぼ確実なミライで、彼らは重くかんじているようにみえます。
なんとなく閉塞感があるのもやむをえないのかなと。。。
しかし、今はインターネットでいくらでも情報が手に入ります。
指先の操作(クリック)だけで米国の優良ファンドを購入できるなんて想像もできませんでした。
結局のところ、今も昔も変化に対応したモノが生き残るということでしょう。
こんな生き方の疑問を感じませんか?
目の色の変わったうちの子につられて読んでみたら、とても読みやすくて、内容豊富な良本でした。
大人の皆さんもこんな疑問を感じていませんか。
・親世代がうまくいったことと同じことをするのが良いことなのか?
・大きい会社に入ったら安心なのか?
・少子高齢化で負担ばかり増える自分の老後はどうなるのか?
親世代に相談したところで、自分たちのしてきたやり方を押し付けてくる。
このままではまずいと思いながら、どうすればいいのかわからない。
多くの人がそんな不安を持っているのではないでしょうか。
本の内容を一部紹介します
最初に断っておきたいのですが、この本の著者は平均的な日本人よりはるかに経済的に困窮した子供時代を送っています。
31歳で早期リタイヤし、資産運用だけで生活をしているのですが、タイミング良く起業して大儲けしたとか、難しいテクニカルな投資をしているわけではありません。
著者自身も言っていますが、この本を読んでそのままマネをすれば、ほぼ再現できる手法です。
いくつかのトピックを拾い上げて紹介しましょう。
手数料率の低いインデックスファンドを選ぶ
「銀行の窓口ですすめられるファンドを買ってはいけません。」
このことは、投資についてすこし勉強した人ならよく見かけるフレーズかもしれません。理由は手数料率が高い、つまり「銀行が得をする」ファンドをすすめてくるからです。
著者の場合、そのことを具体的な数字で分かりやすく説明した上で、その上銀行員をやりこめてしまう(相手はそう思っていないかもしれませんが)ところまで痛快です。
4パーセントルール
資産運用するときにゴールの設定はどのように行うべきでしょうか?
例えば2000万円ためればよいのか、それでは足りないのか。
早期リタイアできそうになったとして、それでもあと1年働くべきではないか。いつまでも悩むことになりそうです。
この本の答は明確です。それは年間生活費の25倍をためればよいのです。
研究成果から、95%の人は年間4%づつ取り崩しても30年間資産を維持できたという実績から求められています。
安心してください。この本にはその根拠がわかりやすく書いてありますし、そのうえ95%から外れる5%に備える術も説明されています。
お金を浮かすために旅行をする
それでも足りないときはどうするのか。驚くべき回答の一つが「旅行」です。
旅行するお金もないよ、と思ってしまいますよね。
けど僕はこのパートが一番気に入りました。
オカネの不安にケリをつけるために
人生はオカネだけではないけれど、オカネの面ではゴールにたどり着くことができる。
ここでいうゴールとは、オカネを稼ぐためだけに、なにかをガマンして働く必要がなくなるということです。
ただ、人間って生きるためにお金を稼ぐ必要がなくなったとき、
つまり本当にやりたいことをするようになったときに、
案外、他人から見ると「仕事」に見えるものをしたりする生き物であるようです。
オカネの不安にケリをつけるために、とても分かりやすい本です。
強くおすすめします!
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