映画を見てから原作を読みました
あるとき飛行機でたまたま見たマット・デイモン主演の映画「オデッセイ」(2015)が面白かったのです。
この映画の原作『火星の人』はファンが多いようで、映画については原作の面白さが活かしきれていないという評価も多かったので、原作を読んでみました。
実話かと思うリアリティで描かれる人類初の火星生活
あらすじは火星ミッション時の偶然の事故により、一人火星に取り残されてしまう主人公が、もてる知識と使えるものをすべて使って生き延びるストーリーです。
これを読んだうちの息子(中一)は「実話なの?」と聞いてきたくらいのリアリティ
科学的楽観主義はビジネスにも通じるマインド
この話のキモはとにかく主人公のキャラ(マインド)のすばらしさです。
偶然の事故とは言え、火星に独りぼっちで、しかもなにより大切な帰還用のロケットはすでにいないという状況。
この一点だけでも、発狂してしまいそうですが、主人公はくじけません。
冷静に自分のおかれた現状を把握します。たとえば、残された食料について一人になったのだから、何日分になるのかといったことを確認していきます。
そして、自分が生き残るために何が必要なのか、とてつもない問題について、いきなりすべては無理であっても、一つづつ解決する手段を考えていくのです。
このとても解決できそうにもない問題を前にして、スタートとゴールを確認し、自分のできることを一つづつ進めていくという態度。
科学技術の世界でも、ビジネスにおいても、とても大切な姿勢だと思います。
失ってみて理解できるものってありますよね
そして、ここから先はネタバレになってしまいますが、
火星環境(?)で人間が生きていくことの困難さをリアルに描いていることでしょう。
あくまで、NASAの開発した(とされる)機械。これらが確保する性能、そして機械的限界を中心に話が展開するのですが、
これは裏返してみれば、それだけ人間がいかに地球環境に守られているかを、疑似体験させてくれます。
そういう意味で読んでみても面白いと思います。
科学少年必見、そうでなかった人も楽しめる作品で、オススメです
大人の夏休みの読書感想文にいかがでしょうか?
おすすめです!
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