不動産投資の銀行融資は「良い借金」なのか?

不動産投資

「良い借金」はサイフにお金をいれてくれる。。。って、どゆこと!?

借金に「良い借金」と「悪い借金」ってあるのでしょうか。

投資家の人に有名な書籍、ロバート・キヨサキ著『金持ち父さん貧乏父さん:アメリカの金持ちが教えてくれるお金の哲学(改訂版)』では、良い借金と悪い借金に関する話が出てきて、僕は感銘をうけたことを覚えています。
非常にわかりやすい定義で、正しい資産を買うための借金は良い借金だというものでした。では、正しい資産とはなにか。

日本ではマイホームのことを「資産」と呼ぶことがありますが、『金持ち父さん』流の定義では資産とは呼べません。
なぜなら、正しい資産とは、「サイフにお金をいれてくれる」ものだからです。
わかりやすい例として、自家用車を借金(ローン)で買う場合と、収益物件を借金(銀行融資)で買う場合を比べてみましょう。

サイフからお金をとられる借金と、お金をいれてくれる借金

自家用車をローンで買った場合、毎月財布にお金が増えるでしょうか?
そんなはずはありませんね。毎月財布から返済していくことになるはずです。

一方で収益不動産を買った場合、毎月家賃という形でお金を受け取ることになります。
そして、この受け取った家賃のなかから借金を返済する場合には、あら不思議、財布のお金を増やしてくれるということです。

借金とはミライの時間をつかうこと

自家用車を買うにせよ、収益不動産を買うにせよ、自分の貯金で買うこともできます。

ここで自分の貯金ってなんでしょうか。
これは、これまで働いて稼いだお金から、使った生活費を引いた残りですよね。
すなわち、ある意味では、これまでの時間を積み上げたものなのです。

では、借金をして買うということは、どういうことか。すなわち未来の時間を先に売るのと同じことになります。

なにもこれが悪いとかいう話ではありません。

例えば、僕の話ですが、社会人になった時に通勤に使う自動車をローンで買いました。
これから、働いて得られるであろう給与の一部を先に使ったというわけです。
しかも、自動車がないと働きに行くこともできなかったのですから、ある意味で良い借金だったといえるでしょう。

収益不動産を借金で買うという行為も同じことです。
未来の家賃で借金を返していくことになりますし、しかも、物件を買わないと家賃を受け取ることはできないわけですから。
だから貯金があっても借金をして買う場合もあるのです。

【注意】人はカンチガイしやすい。「良い」借金でもここに気を付けること!

さて、このようなわけで、銀行融資を受けて不動産投資をするというのは、すばらしいやり方にみえます。
ただ、注意しておくべきことを二点あげておきましょう。

1、未来は予測できない

当たり前の話ですが、未来はある程度予想できるものの、完全に予測することはできないということです。
そんなことわかってるよ!という声が聞こえてきそうですね。

例えば、こんな話を思い出してください。
株価がどんどんあがって、バブル景気が最高潮の頃、当時日経平均は4万円直前までいったのですが、5万までいくとか、いやもっとだという華やかなハナシが飛び交い、ただ買うだけで儲かる株をやらないのは、愚かなことだといわんばかりの風潮で、けっきょく多くの人が高値掴みして、大損失を受けました。

右肩上がりにあがっているときって、このまま上がり続ける気になり、必要以上に強気になってしまうということでしょう。
しかも、30年前のバブル景気だけではなく、20年ほど前のITバブル、10年前のリーマンショック、そしてアベノミクス相場からのコロナショック・・・人類がなんども繰り返してきた道です。

2、未来の時間を先借りしたことを忘れがち

これまた当たり前の話ですが、借金をして手に入れると、次に入ってくる収入の一部を返済に回すことになります。
家賃収入はあるていど安定的な収入ですが、それでも空室が出たり、急な修繕費がかかることもあります。

つまり、入ってくるお金のうちから返済し、急な支出に備え、さらに税金もかかってきます。
さらに、年数を経るごとに物件は古くなりますから、以前にくらべて家賃を下げるか、大規模なリフォームをする必要もあるでしょう。にもかかわらず、手元に入金があった段階でなんだかお金持ちになった気がしてしまうものなのです。。。

この話を思い出してください。「アリとキリギリス」です(笑)
冬の時代は必ず来ます。夏の間に備えを十分にしておきましょう。
借金は、未来の時間の先借りだったにもかかわらず、その時間の成果をだぶって使ってしまうことがあるというのが、注意点なのです。

なんだ、そんなことか、とがっかりしたかもしれませんね。。。
ぜひ、そんなことないままでいてください。
僕は残念ながら、そのような人を何人か見てきましたので(苦笑)

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